軽井沢町には多くの名ホテルがある。
旧軽井沢にある「音羽の森」は、その一つと言えるだろう。
国の重要文化財に指定された、今は営業していない「三笠ホテル」をモチーフに、1982年に作られたホテル。もう40年近い歴史がある。
駅にはこんな冊子も提供していたりするので、見かけたことがある人も多いのでは。軽井沢のホテルと聞かれたら、間違いなくどこかで名前が出てくるのが、この音羽の森である。
そんな音羽の森の館内に、クラシックな雰囲気で出迎えてくれるフランス料理のお店がある。もちろん、宿泊者以外も利用可能。
今回の #軽井沢移住者グルメ100選 は、フランス料理 桂姫 (ケイキ) の紹介。
フランス料理 桂姫 (ケイキ)
旧軽井沢にある、ホテル音羽の森の店内にあるレストラン。駅から行くと旧軽銀座の少し手前に、万平ホテルに抜ける「万平通り」があるのだが、そこを曲がってすぐ。
この日はディナーで伺ったので、チャペルがきれいにライトアップされていた。
店内はこんな感じ。クラシカルで懐かしい雰囲気。
万人受けするフランス料理
この日頼んだのは全7品のコース。ポワソンもヴィヤンドもあり、おなかいっぱいになる。後述するが、正規料金であればひとり1万円のコースである。
アミューズは写真に取り忘れたのでこちらから。桜鯛のマリネ。
フォアグラは耐熱ラップで包まれ出てくる。出汁を余すことなく堪能できる。これはパピヨットという調理方法らしい。こういう調理方法があるんだ、と知識を得られるのも、こういった高級フレンチ料理店で食事をするメリットなんだと思う。
魚料理はメバルのポアレ。桜えびがちらしてあり、春キャベツも季節感が出ていて良い。
国産牛ヒレ肉のロースト。表面だけ軽く炙ってある感じで、なかは赤みを残したジューシーな仕上がりの火入れ。低温調理法かな。
デザートは何種類かから選ぶことが可能。妻と二人だったので写真を二枚上げておこうと思う。
こちらは柑橘類のタルト仕立て。カルダモンパウダーをちらしたアイスクリームが美味しい。
クレームダンジュのいちご。なお、野暮なのでシェアはしませんでした。ちゃんとテーブルマナーを守るべし。
ワインリストについても写真を撮っておいたので、載せておきます。例によって運転があるし日曜の夜だったこともあり、この日のアルコールは抜きました。
音羽の森の雰囲気を楽しむ
こちらの桂姫、料理も堪能しつつ、ホテルの雰囲気も楽しめるのが良いところ。
広々とした待合スペースだったり、
立派な暖炉も。もちろん現役で可動しており、焼きマシュマロのサービスなんかも。
昭和の雰囲気が漂う、バーカウンターなんかもある。こういう雰囲気で飲むのも、それはそれで良い。
フロントも立派。木製のルームキーボックスなんかが風格を感じさせる。
地元の人が優遇される期間も
本来ならば10,000円のコース、と前述したが、じつはこのコースメニューはこの時期、地元民に限りなんと5,000円の大特価。
実は、地元でしか手に入らない情報誌に、ディナー半額コースを実施しているという告知があるのだ。
音羽の森のディナー、オフシーズンは狙い目😋 pic.twitter.com/9xB1dXP1Gb
— 軽井沢移住者の櫻井です (@HelloKaruizawa) February 14, 2019
この背景について、料理からは脱線するが、真面目な話をしようと思う。
以前、オーバーツーリズムのことを書いたブログでも言及したけれど、軽井沢の課題はなんと言っても増え続ける観光客の問題と、オフシーズンとのギャップである。
軽井沢町においては、こういった形で地元に利益を還元する、という取り組みは、ハルニレテラスやプリンスショッピングプラザなど、音羽の森以外にも実施しているところがある。
これらは、オーバーツーリズムに対する、地元民への一つの緩衝施策、すなわち社会交換理論と考えられる。くわしくはこのツイートで言及した記事などを参照。
「観光産業による利益が高いと感じ、費用が低いと感じるほど、観光発展や観光開発への支持が高くなる(社会交換理論)」とのこと|観光客の増え過ぎ問題(オーバーツーリズム)と住民の「いらだち指標」を考える ―解決のカギは観光への信頼と利益認識 | トラベルボイス https://t.co/AYHZgu1Ic6
— 櫻井泰斗 Taito "T-man" Sakurai (@SakuraiTaito) January 30, 2019
まあ簡単に言うと、なにかしら観光で得られた利益を地元に還元しないと、観光客が増えれば増える中、住民のいらだちは高まる一方で、住民からしてみると「あの企業がもうかるだけで何もいいことない!」というということになるのである。
こういった施策のご担当者と直接話したことはないので、どこまで考えているかはわからないけれど、こういった取り組みで地元民に還元することは、決して悪いことではないし、地元民としてはそういう特典は遠慮なく享受すべきだと思う。
音羽の森のこういった施策によってオフシーズンもレストランに人が集まるのであれば何よりであるし、だからこそこうやってブログを書いてオフシーズンを盛り上げようという気持ちになる人もいるわけだと思う。
移住者としては、冬こそ軽井沢に住むメリットを味わうチャンスだし、だからこそお金もいっぱい落として、地元の経済に貢献したいなと思っている。
軽井沢のオフシーズンがますます盛り上がりますように。
こんな使い方がおすすめ
・客層は?:この日はオフシーズンだったことや、長野県民への還元ディナー期間ということもあったので、地元の人が中心。それからビジネスっぽい会食のお客さんもちらほら。ピークシーズンは、インバウンドの訪日客の人が多いかもな。
・シチュエーション?:大切な人とのディナーがいいだろうか。メニューの構成としては、万人受けするようなラインになっており、無難でありつつ上品な味付けとなっている印象。そういった意味では、ビジネスディナーなどにも向いているかも。
・子連れフレンドリー?:オトナな雰囲気なので、同伴するとしても中学生以上をおすすめしておきます。
現場からは以上になります。
#軽井沢移住者グルメ100選 のアーカイブはこちら。
過去の、軽井沢周辺のランチ・ディナー関連記事が一覧できます。
ということで、このブログ記事が、いつか誰かの役に立ちますように。
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このブログについて:とあるIT系企業に勤める会社員が、軽井沢から東京に新幹線通勤して、きちんと仕事がまわるのかを実験している記録です。新幹線通勤しようと思った背景はこちらの記事に書いています。
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