軽井沢で食べる朝食は最高だ。鳥の声を聞き、さわやかな風を感じ、落ち着いて時間を過ごしながら、ゆっくりと一日を始める。
ただし軽井沢、朝ごはんを出す店は数多くあれど、アジア系の料理に関しては、実は朝食不毛地帯なのである。フレンチトーストなどの洋風朝食を出す所は有名どころも含め、数多く選択肢があるのだが、日本人としては、正直なところ米が食べたいなあと思う朝もある。
そんな中、1,000メートル林道沿いに新しくオープンしたお店がこちら。しかも中華をベースとしたフュージョン料理という、軽井沢にありそうでなかった新ジャンルのお店である。
今回の #軽井沢移住者グルメ100選 は、中華フュージョン料理、Mong Cai(モンカイ)の紹介。
Mong Cai(モンカイ)
軽井沢の追分の外れ、住所としては長倉になるが、西部小学校の北東のあたりに位置する。
〒389-0111 長野県北佐久郡軽井沢町長倉5569−9
1000メートル林道を東に走ると、左側に看板が見えるはず。
道路から見える景色はこんな感じ。軽井沢駅の方から来ると、看板が見えづらいので、オレンジ色のポストコーンを目印にするといいかも。
お店の外観。入口の前には桜の木が植えられている。春はきれいなんじゃないかな。
駐車場は5-6台くらいは停められるスペースがあった。
テンションの上がる、中国風の内装
お店の前で迎えてくれるのは、アジアンテイストなゾウの石像。
いやーこれですよこれ、軽井沢にはなかったタイプのオシャレな雰囲気のお店!森のなかにこういうレストランがあるというのも、これまたテンションがあがるぜ!うおおおおおおお!!!
続いてお店に入ると、中国の工芸品などが内装として飾られており、モダンチャイニーズのシックな雰囲気を味わえる。興奮が収まる落ち着いた空間である。ふぅ。
店内の様子。テーブルはこんな感じ。この写真では見えにくいけれど、奥は半個室の席があり座敷になっている。また、子供用の椅子も置いてあるのが、ファミリーには好印象。
座敷の席。ファミリーであればここがいいかも。
なお、写真撮り忘れたけれど、テラスにも1テーブルあり、そちらはワンちゃん連れでも食事可能とのこと。実際に同じタイミングできたワンちゃん連れのお客さんは、そこで食事していました。
おすすめは季節の彩り朝御膳
一つ注意があり、このお店は現在、朝食のみの営業というスタイルで、夜は出張料理が専門とのこと。ということで、とりあえず朝の定食を試してみることにした。
こちらがメニュー。こちらは夏の季節で出している献立とのこと。ただ、タイミングによって、取れる野草なども違うので、少し変わるみたい。詳しくは後ほどアップする写真を参照。
基本はこの前菜10種に加え、フォー、中華粥、または肉まんのうちどれかを選べる。それにしても軽井沢で中華粥を朝に食べられる店ができるとか、感激でしかないな。。。
シェフによると、単品メニューでもいいけれども、前菜の種類が少なくなってしまうため、御膳がおすすめとのこと。ということで御膳をオーダー。
まずは野草茶でデトックス
よもぎ、クマ笹、ゆうすげの花などを使ったブレンド野草茶。デトックス作用があり、不眠症や冷え性などにもいいとのこと。あーこの時点で女子は落ちる。
特別に茶葉を見せてもらったのだが、すべて自家製とのこと。そこらへんに生えているんですよー、と言う感じだったのだけれど、絶妙なブレンド具合で良い味だった。お金出すのでこのブレンド茶葉売ってくれないかな。。
ひとつひとつ完成度の高い前菜
お茶を飲みながらしばらく待つと、前菜が出てきた。
かなり種類があるため、少し時間がかかってすみません、ということだったけれど、こんなにびっくりするくらいの数、しかもどれもきれいに盛り付けられており、このクオリティあればいくらでも待てるレベル。
前菜は一気に来る。盛りが美しい。
まずは棒々鶏(バンバンジー)。鶏はふっくらとした仕上がり具合になっており、歯ざわりがとても柔らかい。レモンやトマトなどの酸味でバランスのよい味わい。白ごまよりも栄養価が高いという点で、あえて黒ごまを使っているとの説明だった。
豆腐のガパオ風。ガパオとはいえ、ナンプラーなどの味付けは控えめになっており、さっぱりとした味わい。これなら朝食でも食べられる。
大根と胡瓜の漬け物。紹興酒が効いている。箸休めにもなるし、おかゆに入れても美味しい。
レバーのカレー煮。この日は豚レバー。スパイスでレバーのくさみが緩和されている。いいアクセントになる。
軽井沢菜を使ったキムチ。地元の食材をどのようにアジアンテイストを加えて生かしていくか、そういった点も考えながらレシピ開発しているらしい。
ズッキーニの山椒風味。こちらも他の前菜と全くかぶらない丁寧な味付け。
オカヒジキとザーサイの和え物。おかひじきの食感が良い。説明うろ覚えだったけれど、確かヌックマムの味付けだったと思う。
霜降りひらたけ、はくれいたけ、白しめじを使ったきのこの和え物。一口大なのが惜しいくらいおいしい。秒で食べてなくなってしまった。。
いんげん豆のひき肉あえ。
最後はメンマ。ここまですべて合わせると10品という豪華な朝食になってしまった。
それにしても、これが税込みで1500円とかまじか。。レストランで出てきたら、軽く3000円は超えると思うのだが。。新規オープン店とはいえ、もう少しとってもいいのではないかと、逆に悪くなってしまうレベルである。お得すぎないかこれ。。
おなかにやさしいおかゆと、野菜たっぷりのフォー
すでに前菜だけで相当満足なのだが、ここのイチオシはなんと言ってもお粥である。貝柱をベースとした、やさしい出汁が効いていて、何杯でもいけそうだ。
おかゆなどに使える調味料は6種類。ベトナムの魚醤であるヌクマムをベースにしたものや、ラー油など。これも太田さんの手作りらしい。
調味料で味が変わるので飽きないし、これは何杯もいけるぞと思っていたら、なんとおかわりを勧めてくれたという。マジで神対応。。。
ちなみにおかわりをすると、熱した中華鍋から、おかゆを直接よそってくれる。本来はあまりないパターンですが、エンターテイメント性を兼ねてこういう形にしたとのこと。
なんでも、ここをオープンした料理人の太田さんというお方、広東料理での修行歴が長いそうで、「医食同源」をテーマに、体に優しい化学調味料不使用の調理にこだわりをもっているとか。店内には中国語のレシピ本や文献などが置いてあり、いろいろと学んでここにたどり着いたのだなあという印象を持った。
この時点で女子なら2度落ちると思う。
なお、おかゆ以外にも、フォーを頼むこともできる。
こちらも野菜たっぷりで体に優しい仕上げ。なお太田さん曰く、フォーは肉系の物が多いけれども、軽井沢らしく野菜で仕上げてみました、とのこと。ベトナム人にしてみたら邪道かもしれないけれど、少しでも軽井沢らしさを取り入れられれば、という思いがあるとのことでした。
こだわり野菜のフォー。これで女子は3回落ちる。なんかもう軽井沢トーストの次は軽井沢フォーが流行る時代が来るのではないかと思わせる優しい味でした。
ちなみにお店に貼ってあった太田さんの経歴と、お店の連絡先はこちら。今回の料理、どれも丁寧に作られていて美味しかったし、いつか夜の出張料理コースもお願いしてみたいなあ。
こんな使い方がおすすめ
・客層は?:まだオープンしたばかりなので、軽井沢の別荘族が主な利用者という印象。店内もおしゃれなので、すぐに人気が出そうだし、これからのピークシーズンは人が殺到しそう。早く行っておいてよかった。。
ちなみにこちらのお店は、料理人の太田さんお一人でやっているため、キャパオーバーになると、席が空いてても断らざるを得ないときがあるとのこと。今はオープンしたてということもあり、当日運良く入れたけれども、予約をしたほうが確実なのでできればお願いしますとのこと。看板に書いてあった電話番号は 0267-46-8684、行く前にここに電話してみるといいかも。
・シチュエーション?:晴れた日の朝は最高。おなかにやさしいおかゆをすすりながら、完成度の高い前菜をちょこちょこつまむようであれば、完璧な軽井沢の朝が過ごせるはず。
・子連れフレンドリー?:前述したとおり子供用の椅子も置いてあり、全く問題なし。座敷もあったので、柔軟に対応してくれるはず。テラスはワンちゃんも利用可能です。
現場からは以上になります。
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過去の、軽井沢周辺のランチ・ディナー関連記事が一覧できます。
ということで、このブログ記事が、いつか誰かの役に立ちますように。
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このブログについて:とあるIT系企業に勤める会社員が、軽井沢から東京に新幹線通勤して、きちんと仕事がまわるのかを実験している記録です。新幹線通勤しようと思った背景はこちらの記事に書いています。
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