軽井沢に家を建てるということは、自然とうまく付き合うということ。
中でも一番気をつけなければいけないのは、20メートル30メートルになる高い木。高枝の手入れだったり、伐採だったり、 これらは素人ではなかなか手がつけられない。
うちの庭もその例外ではなく、今回、プロの木こりの方に診てもらうことにした。今回のブログポストはその話。
高枝を切る
家を建てる前に気づけばよかったんだけれど、背の高い木のなかには、いくつか枯れている枝がある。
枝といっても数10キロから物によっては100キロを超えるものもあるので、これが朽ちて屋根に落ちてくると危険。
ということで、特殊能力をもつ、「りょく」さんにお願いして切ってもらうことにした。
アーボリスト(空師)の小林さんの技術すごい。あっという間に十数メートルまで登って、枯れて落ちそうな危ない枝を切り落としてくれた。 pic.twitter.com/cwu9L3eTST
— 軽井沢移住者の櫻井です (@HelloKaruizawa) 2017年8月6日
台風が来る前に、家にかかる可能性がある木をりょくさんに切ってもらった一幕です pic.twitter.com/EUFf5uFYTL
— 軽井沢移住者の櫻井です (@HelloKaruizawa) 2017年8月8日
りょく さんはアーボリストといって、木の伐採をする人。ただその方法が普通ではなくて、ロープ2本で木に登り、ときにはチェーンソーを使い、高枝を切り落としていく特殊技術を持っている。
アーボリストを紹介した動画はこんな感じ。かなりダイナミックな仕事。
日本では寺社などにある巨木などに登って、木を殺さずにうまく枝を落とすなどの仕事があるみたい。この日も、ものの15分くらいで10メートルほどを軽く登り、枯れた木の枝を落としてくれました。 なんか楽勝っぽかった。。
アーボリスト、日本ではあまり認知されていない職業で、こういった高枝の伐採をするときには、クレーンで人を吊り下げてすることが多いんだとか。ただ、山の中だったり、こういった家を建てた後だと、なかなかクレーンを搬入することもできないので、アーボリストの活躍の場になるらしい。
りょくさん曰く、クレーンを入れると、その土地に生えている、痛めなくてもいい草木を痛めることになるので、アーボリストという職業が認知され、もっと広まるといいと言っていた。
生態系を壊すような木は、伐採してしまう
りょくさんに診てもらって、家にかかるもの以外に、ひとつ伐採をしないとと思ったのが、ニセアカシアの木。これは北米から来た外来種で、非常に繁殖力が高い。大きな木が一本あると、その周りに群生してしまい、もともとあった日本由来の生態系を変えてしまうんだとか。
http://www.yomiuri.co.jp/hokkaido/news/20170803-OYTNT50117.html
アカシアという名前が付いているように、実際にこの木には良い匂いのする花が咲き、 蜂蜜の元になるみたいで、あえて植樹しているような養蜂農家もあるみたいなんだけれど、本来は日本の森で育ってはいけない木とのこと。ということで、バッサリやってもらいました。
30メートルはあったと思うけれど、あっさりと伐採が終了。いやープロの技術はすごいよな。。
薪をつくる
木を切ったのはいいのだけれど、問題なのはその後の処分をどうするか。
伐採抜根で出てきた原木と木の根っこ。かなりのボリュームだが、さて、どう料理しよう… pic.twitter.com/1PiHCc8faJ
— 軽井沢移住者の櫻井です (@HelloKaruizawa) October 30, 2016
一応、軽井沢では貯木場というところがあって、ここに業者を使わず自力で運べば、タダで引き取ってくれる。
とはいえここに持っていくためには、ひどい労力がかかる。
まず軽トラが必要。SUVの荷台なんかでは歯が立たない。また、木はかなり重い。丸太のままでは無理なので、まずチェーンソーで30〜40センチの長さに切り刻むこと(いわゆる玉切り)が必要。ちなみに丸太の重さは、直径30センチ、2メートル程度でも数100キロはあるので、人力での搬出は絶対無理。
結局プロに頼むのが一番・・ということで、りょくさんに頼んで、どうせ玉切りするんだからということで、薪作りまでやってもらうことに。
https://twitter.com/hellokaruizawa/status/879994590786240512
いやーりょくさんなんでもできるな・・・
薪割りの終わりには、サービスでスエディッシュトーチ(スウェーデン式のトーチ)も作ってもらいました。これ、そのまま燃やすことができて、金網を上に置いたり、鉄鍋を載せたりすることで、これ一つでグリルやコンロになるんだとか。
ちなみにりょくさんは地元小諸出身。東信地域についてとても詳しいので、木のこと以外にも色々教えてもらえました。「移住して家を建てた人は、いろいろわからないこともあり不安だと思うので、なんでも言ってください」とのこと。地元のあやしい飲み屋なんかも詳しいとのことなので、これからも頼りにしています(笑)
りょくさんのホームページはこちら。薪活なんかもサポートしてくれるみたい。参考まで。
https://www.karuizawakikori.com/
森の中に家を建てると、都会のマンション暮らしでは考えられなかったような手入れが発生する。また、木は生きているので、これからもいろいろと対処しない問題も、その都度出て来るだろう。
お金も時間もかかるので、面倒といえば面倒なんだけれど、それらも自然と共存して生きていくために、経なくてはならないプロセスの一つなのかもね。森の中に家を建てて定住したい、と考えている読者の方がいらっしゃるのであれば、そういったことも覚悟してから決めた方がいいかも。
ということで、このブログ記事が、いつか誰かの役に立ちますように。
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このブログについて:とあるIT系企業に勤める会社員が、軽井沢から東京に新幹線通勤して、きちんと仕事がまわるのかを実験している記録です。新幹線通勤しようと思った背景はこちらの記事に書いています。
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